監督インタビュー映像＆レター全文公開！

本日5月26日より、メーサーロシュ・マールタ監督特集が公開となります。
これまで公式サイトやチラシなどでメーサーロシュ監督からのメッセージをご紹介しておりましたが、それは監督が日本の皆様へ宛てたレターからの抜粋でした。今回、その全文をご紹介します！

さらに、貴重なインタビュー映像も公開。
1975年のベルリン国際映画祭で金熊賞（最高賞）を受賞した『アダプション／ある母と娘の記録』。それからおよそ40年後、同作はレストア（マスター修復）が施され、4Kマスターとして瑞々しく蘇りました。レストア版は2019年のベルリン国際映画祭のクラシック部門でお披露目され、いわばカムバックを果たしたのです。
今回公開するインタビューはその「カムバック」の際に収録された映像。70年代の社会と映画受容について、俳優について、そしてハンガリー映画界を代表する監督ヤンチョー・ミクローシュとの関係について、貴重な証言の数々が語られています。

ぜひ、映画のご鑑賞と併せてご堪能くださいませ。

▼レター全文
親愛なる日本の友人たちへ

2023年に日本で私の映画を上映していただけることは、大きな喜びであり光栄なことです。これらの映画は私自身と同じくとても古い映画ですが、自分の作品が新しい世代の中でも生きて楽しんでもらえることは特別な喜びです。
1980年代のある時期、私は東京国際映画祭のゲストとして日本に滞在していました。正確な年やどの作品で参加したのかは覚えていませんが、年齢に免じてご容赦ください。ですが観客が映画を理解し敏感に反応してくれたこと、そしておもてなしが素晴らしかったことはよく覚えています。私たちのために素敵な小旅行を企画してくださったおかげで、あなたたちの魅力的な国と文化を垣間見ることができました。
私はずっと日本という国について、そして日本映画に興味を抱いてきました。黒澤は私にとって師匠であり、多大な影響を受けました。
古い映画を見つけてくれてありがとう。自由の問題も女性の状況も私が映画を撮った頃からあまり良くはなっていないのですから、これらの作品はきっと、今の時代にも有効でしょう。
映画を見て、考えて、語り合ってください。

敬具
メーサーロシュ・マールタ
2022年11月20日、ブダペシュトにて

▼メーサーロシュ・マールタ監督　インタビュー映像 at ベルリン国際映画祭（2019年）
https://youtu.be/jYeoYKT1bSA